介護の仕事を「辞めたい」と思ったら|続ける・異動・転職の分け方

柴犬のイラストと記事のタイトル(イラストはAIで生成) 辞めたい日の整理

夜勤明けの帰り道や、休みの前の夜に、「もう辞めたいな」と思うことはありませんか。

介護の仕事は、体も気持ちも使います。辞めたいと思うのは、あなたが弱いからではありません。それだけ毎日、ちゃんと向き合っているということです。

ただ、「辞めたい」という気持ちのまま、すぐに退職届を出すのは少し待ってください。辞めたい理由を分けてみると、辞めなくても楽になる道が見つかることもあれば、早めに離れたほうがいい職場だと分かることもあります。

結論:「辞めたい」の中身を分けると、次の一歩が決まる

「辞めたい」は、ひとつの気持ちに見えて、中身はいろいろです。

  1. 何がしんどいのかを書き出す
  2. それが今の職場の中で変えられるかを考える
  3. 「続ける」「異動」「転職」の3つの道に分ける

この順番で整理すると、あわてて決めずにすみます。今日すぐ答えを出さなくて大丈夫です。

1. まず「何がしんどいか」を書き出す

頭の中だけで考えていると、しんどさが全部まざって「とにかく辞めたい」になりがちです。スマホのメモでいいので、思いつくままに書き出してみてください。

書き出したら、次の5つのどれに近いかを分けます。

しんどさの種類 たとえば
人間関係 話しかけにくい先輩がいる、注意のされ方がきつい、相談できる人がいない
体力・勤務 夜勤の回数が多い、腰が痛い、休み希望が通らない
給料・休み がんばっても給料が変わらない、有給が取りにくい
仕事のやり方 ケアの方針が合わない、時間に追われて丁寧にできない
自分の生活 体調がすぐれない、家のことと両立できない

いちばん多かったものが、あなたの「辞めたい」のいちばん大きな理由です。ひとつに決まらなくてもかまいません。

2. 「続ける」「異動」「転職」の3つに分ける

書き出したしんどさが、どこを変えれば楽になるのかで、道が分かれます。

道 合いやすいとき 最初にすること
続ける(今の職場で変える) しんどさが一時的(人が抜けた直後など)。相談できる上司がいる しんどいことを1つだけ、上司やリーダーに具体的に伝える
異動(同じ法人の別の場所へ) 法人の方針は好き。合わないのは今の部署の人間関係や勤務の形 法人にほかの施設や部署があるか、異動の希望を出せるかを確かめる
転職(職場ごと変える) 給料・休み・方針など、職場全体の仕組みが合わない。相談しても変わらなかった 辞める前に、情報を集めはじめる(求人を見る、職場見学をする)

ポイントは、「人」が理由なら異動で変わることがあり、「仕組み」が理由なら転職のほうが早いことが多い、という点です。

たとえば「夜勤の回数が多い」は、人手の足りない時期だけのことなのか、ずっとそうなのかで答えが変わります。半年たっても変わらないなら、仕組みの問題だと考えてよさそうです。

3. 決める前に確かめたい3つのこと

体調はどうか

眠れない、食欲がない、仕事の前に体が重くて動けない。そんな日が続いているなら、辞めるかどうかより先に、休むことと医療機関に相談することを考えてください。体調が落ちているときは、ふだんより悪いほうに考えがちです。

お金の準備はあるか

次の職場が決まる前に辞めると、収入のない期間ができることがあります。生活費の何か月分くらいの貯えがあるかを、ざっくり確かめておくと安心です。不安なら、働きながら次を探すほうが落ち着いて選べます。

介護の仕事が嫌なのか、今の職場が嫌なのか

「利用者さんと関わるのは好き。でも、この職場はしんどい」。そう感じているなら、介護の仕事そのものを辞める必要はないかもしれません。介護の職場は、施設の種類や法人によって、働き方も雰囲気も大きく違います。

よくある迷い

辞めたら、逃げたことになりますか?

なりません。自分に合う場所を探すのは、長く介護の仕事を続けるための選択です。無理を続けて体や気持ちを壊してしまうほうが、あなたにとっても、利用者さんにとってもつらいことです。

人が足りないのに辞めたら、迷惑をかけてしまいます

そう思えるのは、まわりを大事にしてきたからです。気になるなら、辞めると決めたあとの引き継ぎをていねいにすることで、気持ちよく区切りをつけられます(この気持ちについては、下の「書いている人のひと言」でも書いています)。

次の職場も同じだったらと思うと、動けません

その不安は自然なことです。だからこそ、辞める前に職場見学をして、休憩室の様子やスタッフどうしのあいさつなど、求人票には書かれていないところを見ておくのがおすすめです。見るところは「職場見学で見ておきたいところ」にまとめています。

書いている人のひと言

辞めるという選択を、「まわりに迷惑をかけること」とばかり思わなくて大丈夫です。ひとりが抜けると回らなくなるのは、そういう仕組みをつくってしまった職場の側の問題です。

それから、どれだけまわりの人がいい提案をしてくれても、あなたの居場所を見つけられるのは、あなただけです。「まわりがこう言っていたから」で決めてしまうと、また次の職場でも同じことに悩んで、もう一度転職を考えることになるかもしれません。

だからこそ、最後はあなた自身で決めることを大事にしてください。あせらず、自分の気持ちと向き合って、納得のいく答えを見つけましょう。

今日できる小さな一歩

スマホのメモに、今日しんどかったことを1行だけ書いてみてください。

1週間続けると、何が「辞めたい」の正体なのかが見えてきます。続けるにしても、離れるにしても、そのメモが判断の材料になります。


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※気持ちのつらさが続くとき、眠れない・食べられないなどの不調があるときは、ひとりで抱えず、医療機関や、こころの相談窓口(厚生労働省「まもろうよ こころ」など)に相談してください。職場でのハラスメントや、働き方のトラブルは、総合労働相談コーナー(各都道府県の労働局)で相談できます。

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